日本共産党の紙智子・参議院議員と、森つねと・党道国政相談室長が12月2日~3日、十勝管内の士幌町、音更町、幕別町の農業関係者や首長を訪問。
「TPP大筋合意」に関わって、懇談と農業調査をおこないました。
お会いしたみなさんは、ひとが生きていく上で欠くことのできない「食料」を生産し、地域経済を支えていることに、責任と誇りを持って働いている方々ばかりでした。
そんなみなさんの長年の苦労や努力、思いを踏みにじるTPPは、撤退するしかありません。
日本共産党は、TPPからの撤退を求めて広範なみなさんとの共同の輪をつくり、引き続きがんばります。
(以下、農業調査の様子を伝える、紙智子参議の「国会かけある記」です。ぜひ、お読みください)
イモ、ビート、豆、麦の四作物を四年でローテーションして作付けする輪作体系は、連作障害や病害虫を防ぎ品質を向上し収量を確保する技術で、農家が長年、悪戦苦闘しながら生み出しました。
先日、訪れた十勝の農家は、「収益性が低い麦を作付けするのは、輪作体系に欠かせないからだ。
TPPで外国産の麦の輸入枠を作り、国産麦の下支えとしていたマークアップ(輸入差益)を半減すれば、麦生産が困難になる。輪作体系が崩れれば他の作物もダメになる」と語りました。
ホルスタインから生まれた乳雄を肉牛に育てる農家は、品質では輸入肉に負けない自信があるが、TPPで、輸入牛肉の関税が38.5%から9% まで下がれば、市場は価格が安い輸入肉に置き換わってしまう。
酪農家から乳雄を買い、畑作農家から小麦を堆肥交換しているが、地域循環型農業が崩れると語りました。
札幌市内で「TPPを考えるつどい」(革新懇主催)が開かれました。
「TPPで関税が下がれば、牛肉も豚肉も安く手に入るから、消費者にとっては有利と宣伝されている」と質問が出ました。
酪農、畜産、畑作は共同することで地域を支え、加工業者と連携することで、安全、安心できる国内産を消費者に届けています。
TPPは長年、積み上げた地域の宝を壊すことになります。
医療分野も製薬会社や保険大手などの金儲けのために、国民が犠牲にならざるを得ません。
切実で身近な材料をよりわかりやすく語り、TPP撤退の世論をつくりたい。